私が風邪をひかなくなった訳
ようこそボイスルへ!
ボイトレを身近な趣味に!を合言葉にボイトレに関係した記事を現役声優の私、宇和川恵美が実体験を交えてコラムにしています♪
声や顔の若返り 飲み込む力(嚥下)他、 少しでも日常生活の参考になれば幸いです。
今回は風邪と舌の位置について。
あなたの風邪はどこから?
突然ですが、みなさんは風邪をどこからひきますか?
鼻から?喉から?
私は断然、喉からでした。
子どもの頃、起きたら喉が痛くてそこから熱が出て度々風邪をひいていた記憶があります。
中学の仲良し同級生にも「えみはずっと風邪引いていて『えびでぇ(えみねぇ)』って言ってるイメージがある。3ヶ月に1ヶ月はひいてたな」と言われて笑いました。
確かに鼻が詰まって「えびでぇ」って言ってたかも(笑)
風邪の予防法
風邪は、もちろん声優やナレーターにとって死活問題です。
風邪をひきやすい私は人一倍気を付けていました。
寝る時にはマスクもしました。
でもマスクをして寝ても、苦しくて知らない間にはずしてしまいます。
見かねた母が苦しくないようにとガーゼで薄いマスクを作ってくれ、段々ガーゼを増やして慣らして行きました(笑)
他にも、帰って来たらまずうがい手洗い、外食したりスタジオに着いた時もうがい手洗い、うがい薬とコップ、のど飴を常に持ち歩いていました。
それでも喉が痛くなってしまったらとにかくすぐに耳鼻咽喉科へ行きました。
声優は風邪をひいた時どうするの?
風邪の対処法
よく「声優さんは風邪をひいたらどうするんですか?」と聞かれることがあります。
確かに用心していても風邪をひくことはあります。人間だもの(笑)
鼻声の時はもともとこんな声と言い聞かせ、そのままやっちゃいます(笑)
問題はお仕事の声が出なくなったとき。
最終手段としては「喉に注射を打つ」と言うのもありました。
かなり昔に舞台をやっている先輩から教えてもらったので 今は別の方法があるかもですが(笑)
ちなみにその先輩は爪の間に針を打って舞台に出ることもあったそう。
喉に注射は私も一度だけやったことがあります。
注射を持って先生が近づいてきて、喉に打つ時に注射が視界から消える…その瞬間は忘れられません。
一時的に声帯をパンとさせて声を出させるそうなのですが、その後声帯がボロボロになって回復に時間がかかりました。
声が出ない!声優人生最大のピンチ
声が出なくなる恐怖から、お仕事の日の朝は目が覚めるとすぐ「あ、あ、あー」と声が出るか確認していました。
とあるゲームの収録の日、いつものように目が覚めてすぐ声出しチェックをすると「は、は、はー」と声が全く出なくなったことがありました。
出ないとわかった瞬間思わず「やばい!!!」と叫んだのですが、もちろん声になりません。このお仕事をやっていて一番こわい場面です。
長年やっている役なのでなんとか録りたい、けど声が出ない。しかもかなりの叫びのセリフ。
最悪なことにその日が収録最終日で今日収録しないと発売できなくなってしまいます。
その時は声優仲間から腕のいいお医者さんを聞いていたので朝一で駆け込みました。
「〇時間後にこんな声をこれくらい出したい」と言って強めのお薬を点滴してもらい、何とかお仕事に間に合う時間ギリギリに終わりました。
もういろんな意味でハラハラドキドキです。
するとアドレナリンも出たのか、本当にその間だけ声が出て事なきを得ました。
こわかった…。
その病院はいつも満員で、公演を控えている役者さんが舞台化粧のままで来ていたり、有名な歌手の方も度々見かけたり、まさに駆け込み寺でした。
たまたま事務所で会った国民的アニメに出演されてる大先輩も、自分の喉が弱いことがわかっているから、長年大切なお仕事の前には必ずメンテナンスで耳鼻咽喉科に行くそうです。
他にも身体に悪いと知りながら、前回もらった薬を置いておいて まずそれを飲んで様子を見るなど、急なもしもに備えてみなさん自分なりの対策をしているようでした。
喋る職業にとって風邪は本当に天敵です。
私が風邪を引かなくなったわけ
舌の正しい位置
そんな、風邪と共に生きてきた私がなんと!ほぼほぼ風邪をひかなくなりました!
それは、、、
「舌の位置(タングスポット)」を直したから。
今では舌の位置の話をするボイストレーナーさんもいるみたいですが、私のボイトレの師匠が世間に発表した時は誰も触れていなかったそうです。
舌の位置(タングスポット)は子どもの歯並びのために治す歯医者さんもいるとか。
師匠がタングスポットに注目したのは、たまたま歯科医の家系だったからでしょう。
あなたの舌はどこにある?
いつものようにレッスンを受けてた時、おもむろに「今舌はどこにある?」と聞かれました。
私の舌の先は舌の前歯の裏にありました。
舌の正しい位置は上あごの硬口蓋の窪み。ビタッっとくっついている状態です。
わたしの舌は下がっていたのでので、それから毎日 舌の位置を直す訓練をしました(笑)
色々方法はあるみたいなので自分に合う方法を見つけるといいと思います。
外観で舌の位置がバレた!
ある時、お盆帰省から帰ったらなんか声が低くてトーンが上がりにくくなってしまいました。
すると師匠が私を見て「今舌はどこにある?」と。
私の舌は前の位置に戻っていました。舌の位置が声に影響していたようです。びっくり!!
「なんでわかったんですか!?」と聞くと、帰省前シュッとしてたフェイスラインが戻ってたみたい。すごい!
舌の位置を直して鼻呼吸へ
風邪をひかなくなった!
正しい舌の位置(タングスポット)に戻すのは私的にはかなりしんどく、1年くらい掛かりました。
するとなんと!
風邪をひかなくなりました!
実は舌は喉の弁のような役目をしていて、乾燥を防ぎ、「鼻呼吸」になったようです。
筋肉が出来て正しい舌の位置に慣れると、不思議なことに寝ていても舌は正しい位置にいます。
今では朝起きて声が出るかチェックをすることもなくなりました。
まさか長年の悩みがこんな形で解消されるとは!
舌の位置とフェイスライン
さらに、舌の位置を戻すことでフェイスラインもシュッとします。
舌自体も筋肉だし舌の周りには舌骨筋があるので、フェイスラインに影響があるのも納得です。
もちろん筋肉は繋がっているので声の高さにも!
風邪を引かなくなって、声も保てて、フェイスラインもシュッとするなんて、いいことづくめだなと思いました!
【まとめ】
・風邪を喉からひく人には鼻呼吸に変えると良い
・鼻呼吸にするには舌の位置(タングスポット)を見直すことがおすすめ
・正しい舌の位置はフェイスラインや声の高さにも影響する
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