私たちは脳の中に「からだの地図=ボディマッップ」を持っている
ボイスルへようこそ!
ボイトレを身近な趣味に!を合言葉にボイトレに関係した記事を現役声優の私、宇和川恵美が実体験を交えてコラムにしています♪
声や顔の若返り 飲み込む力(嚥下)他、少しでも日常生活の参考になれば幸いです。
今回は頭の中の「からだの地図=ボディマップ」について。
頭の中の「からだの地図=ボディマップ」
私はボイトレを習ってるとき、その指示はどこにどう効果があるものなのかなど その理論や構造が知りたくて色々聞いていました。
なぜなら、それが分かった方が私的にはイメージしやすかったからです。
ボイトレにとってイメージはとても大切です。
実は人は脳の中に「からだの地図」があって、「からだ」の大きさや どこで曲がるのかなど、自分が持っているからだのイメージに基づいて動こうとするそうです。
私は無意識のうちに自分の頭の中の「からだの地図=ボディマップ」を明確に(ボディマッピング)しようとしていたようです。
ボディマップが上手く描けるとイメージしやすくなり、からだの機能を発揮しやすくなるそうです。
逆にうまく描けていないと変なところに力が入ったりするそう。
ですのでボイスルのレッスンでも、今何をしているのか、どこにどうアプローチしているのかを話すようにしています。
生徒さんからはよく、感覚が言語化されてわかりやすいと感想を頂いたりしています。
私的には実体験で体得したことでしたが、理にかなっていたんですね。
ボディマップは間違っていることがある!?
ただこのボディマップ、間違っていること(ミスマッピング)がちょくちょくあります。
たとえば、食道は気管の後ろにあるのですが、喉の狭い歌手はたいてい逆にイメージしているそうです。
また、食道と気管を正しくマップすることで、緊張も解決するとか。
イメージって、こんなにもからだに影響するんですね。
※参考
『音楽家ならだれでも知っておきたい「呼吸」のこと』誠信書房 バーバラ・コナブル著
実際のレッスンでの生徒さんの反応
レッスンではよく、眉を上げて、目を開いて、みたいなことを言うのですが、生徒さんによっては上手く出来ない方がいます。
そんな時、「まぶたと言うものは上下に開く閉じるのではなく、シャッターのように眼球にそって動く」ことを話したら、上手くイメージ出来たと言う方もいました。
他にも、「口」と言う部位。
口紅を塗る部分だけではなく、口輪筋などの周りの筋肉を意識して話すだけでアプローチが変わります。
正しくボディマッピングすることでイメージは伝わりやすくなるのです。
目に見えないイメージを伝えることは難しいですが、正しくボディマッピングすることはある意味 共通語になる場合があると実感しています。
「声を前に~、後ろから~」の指導の正体!
生徒さんで、小学校から大学まで合唱やクラッシック、オペラをされていた方がいました。
彼女曰く、その頃は「声を前にぃ~」とか「声は頭の後ろからぁ~」とか、目に見えない表現ばかりだったそうです。
私も学生時代の音楽の授業で「頭からぁ~」と言われたり、今も同業者から「背中に回して~」とか言われた話を思い出しました。
からだの機能的には、頭は脊椎の一番上の部分を基底としてバランスを取っています。
そしてこの脊椎は、
・息を吐く(横隔膜が上がる)→脊椎は頭の方へ上がる
・息を吸う(横隔膜が下がる)→脊椎は下に戻る
と言う動きをします。
この時 脊椎の伸び縮みにより、頭はほんの少し上がったり下がったり動きます。
この頭と脊椎の筋肉運動感覚を先生は「後ろから~」などと表現しているようです。
このようなイメージや比喩は なんとなく理解するのではなく、身体の仕組みや構造を理解して正しくボディマッピングすることが大切だと思います。
そうすることでより明確にイメージが出来、身体が動きやすくなるのです。
【まとめ】
- 人は脳の中に「からだの地図=ボディマップ」があって、それに基づいて動く
- ボディマップをうまく描けるとからだの機能が発揮しやすくなる
- 逆に上手く描けないと力んだりする
- ボディマッピングはまちがっていることがある
- 正しくボディマッピングすることでイメージがしやすくなる
- からだの仕組みや構造を理解して正しくボディマッピングすることが大切
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