感覚だけじゃ伝わらない!必要なのは理論的ボイトレ
ボイスルへようこそ!
ボイトレを身近な趣味に!を合言葉にボイトレに関係した記事を現役声優の私、宇和川恵美が実体験を交えてコラムにしています♪
声や顔の若返り 飲み込む力(嚥下)他、少しでも日常生活の参考になれば幸いです。
今回はイメージを理論的に伝えるボイトレについて。
実感のない感覚を学ぶボイトレ
私が試行錯誤しながらボイトレを習っていたある日、師匠が言った一言…
「私が宇和川さんの中に入って見本にやってあげられればいいのだけど」。
ボイトレは自覚のない筋肉を意識できるよう「イメージで筋トレしていく」ものです。
そしてそのイメージは感覚的なもので 伝え方や受け取り方も人によってマチマチです。
ほんと、中に入って指導できれば早いのですが(笑)
ボイトレを学んでいた初期の頃、師匠が何を言っているのか、言ってる感覚がこれでいいのか実感がなく、半信半疑で続けていてほんと信仰のようでした(笑)
でもわからないなりに何年か続けているとある時「ん?」と何か変化に気づいて、
最終的には「この感覚を教えようとしてたのか!!これは難しいっ!」と、師匠にも伝えたことがあります(笑)
どんなジャンルでも人それぞれ感じ方が違うから、身体の中の動かし方、感覚を伝える(教わる)ことはなかなかハードルが高いですね!
感覚に理論的アプローチ
私は最初ボイトレを頼まれたとき、これまで試行錯誤で経験を重ねて体得した感覚や方法について「なぜそうなるのか」と言う仕組み、「理論」が知りたい!と思い、まず筋肉の構造から調べようと思いました。
基本的に何事も頭で理論的に把握したいタイプで、師匠が「こうして歌ってみて!」と言った時も「なんでそうすると歌いやすくなるの?」とか、よく聞いていました(笑)
なぜならその方がイメージしやすかったから。
ここをこうすると声が出やすくなったけど、なぜそうすると変化したんだろう…を知ることでより意識しやすくなりました。
そしてその後も「なんで、なんで」が色々広がって、声や発声、美容や嚥下、発声障害、上咽頭、解剖学、音声学、ボイトレとは…など色んな角度からの本を取り寄せて調べたりしています。
「自分が試行錯誤してきた経験と体得した感覚」を理論的に腑に落とす作業を繰り返して行ったのです。
こうして自分の中にある感覚を客観的に捉え、少しづつ「理論」を整理しながら組み立てて行きました。
今思うとこの作業は、無意識のうちに自分の頭の中の「ボディマップ(からだの地図)」を正確に意識したくて「ボディマッピング」していたのかも知れません。
ボイスルの理論的ボイトレ
ボイトレは感覚を学ぶので、大抵は言われたこと…例えば「口を縦に開いて~」と言う指示に従って言われた通りの練習を重ねていきます。
でも「なぜ口を縦に開くのか、横に開くとどうなるのか」がわかると意識が変わると思うのです。
私自身、理論で納得した方がイメージにつなげやすかった経験から、独学でいろんなことを勉強しながら理論からのアプローチを心がけています。
例えば、指導で聞く「背中に息を入れる」。
背中に息を入れる…?実際どうするのかピンとこないかも知れません。
当然のことながら息が入るのは「肺」です。
なのでレッスンの時、「肺はここにあって、背中側の方が容量が大きいんだよ」と指さしながら伝えたりします。
すると生徒さんは、『なるほど!背中に息を入れると言うのは、背中側の肺にたくさん空気が入ることなんだ』とイメージがわいて、意識して呼吸できたりするのです。
ボイスルのレッスンは感覚的だけではない「理論的なボイトレ」です。
イメージや感覚を伝える手段としてなるべく「これは今何をやってるかと言うと…」と、器官の性質や構造、理論を伝えて「感覚を言語化」するように努めています。
「わかること」の効果
このように、学ぶとき身体の感覚がわからなくても頭で「わかった!」と思うとイメージしやすくなります。
その瞬間、生徒さんは発見した!とばかりに顔が輝き、とてもうれしそうな表情をしてくれます。
そしてレッスンの後、「わかりやすくて楽しかった!」と言ってくれたり、「気づけて嬉しかった」と感想を送ってくれたり。
いつもその反応がうれしくて、よしよしと思うのです(笑)
「なるほど!楽しい!嬉しい!」と言う感覚があると続けやすくなります。
万が一ずれていたとしても、そこに意識することでまた違う発見があるのです。
そうした試行錯誤の積み重ねは、身体のいい変化のきっかけに繋がっていると実感しています。
生徒さんからいただいたうれしい感想
レッスンを受けた生徒さんからうれしい感想を頂きました。(一部ご紹介♪)
「いつも論理的に、わかりやすく丁寧に教えてくださって感謝してます。
なるほど!がたくさんあって意欲が沸きます。
年代を問わず受けたら良いかも!って思うことだらけ。
声優のお仕事での体験を聞けるのも貴重だし、何より声が大好きだからいつも嬉しいなぁーって思ってます。
これからもよろしくお願いします。」
もともと自分がこう教えてもらいたいと思った教え方なのですが、他の生徒さんからも「わかりやすい」と言うお言葉をたくさん頂き、本当にうれしく思いました。
頭と身体をつなげる作業
イメージしながら喉の筋トレをするボイトレは、言われた通りに反復練習をしてくのですが、感覚がないうちは私もそうだったように「信仰のようだった」と生徒さんも言っていました。
身体で理解するには時間がかかるかもなので、導入は頭からと言うのも一つの方法だと考えます。
生徒さんはそのヒントを意識しつつ、頭の中にボディマップを作り、イメージしながら身体の変化を実感してもらいたいと思っています。
まとめ(ボイスルの理論的ボイトレ)
- ボイトレは感覚を学ぶので実感しにくい
- 学んで来た感覚を客観的に腑に落としてボディマッピングすることに
- イメージできるようになるべく感覚を言語化して伝える
- 分かった!と言うアハ体験の積み重ねがいい変化のきっかけになることも
- 理論的に理解して自分のボディマップを作ろう!
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